忘れもしない
3月11日、金曜日。
赤紙が来た。
地獄のようだった毎日が、
瞬間にして
愛おしく、遠い
リアルな夢に見えた。
戦場だと思っていた遠い地は天上で、
十年前に大志を胸に
後にしたふるさとが
今は生々しい戦場になっていた。
駆り出される羊達は
足並みを揃え
左右もわからずに
正義と愛国を掲げ
爆弾の炎に
突進するのだろう。
神風なんて、
あったはずもないのに。
勝利という言葉に目をくらませ
カネという力に身体を毒し
山積みの武器をかざしては
生命さえも征服できると狂している。
その物質の亡者が
無数の傍観者を利用する。
冷酷心と無関心。
その類義語はだだの阿呆。
愛を失ったはずのない人達が
アホウドリに血を吸われ、
年中無休、フル回転のシステムの中
孤独に魂を蝕まれては
寄生虫の餌食になる。
しれっと腕を組んで傍観しているようで、
回り狂うシステムの最大の犠牲になっている。
それが自分の姿だって、
だれが認識するだろう。
戦争は幻想ではない。
寝て覚める夢なんかじゃない。
戦ってもらうんじゃなくて
戦う必要があるんだよ。
愛国心だとか勝利だとか
正義だとかなんだとか
そんな誰かから借りた言葉じゃなくて
自分の魂の真ん中をつく、
何だか言葉なんかにできないものの為に
自分の頭の隅をくすぐる
許せないなにかの為に
ひとりひとり
戦わなければ。
自然が災害をもたらすのではない。
自然が苦しみを産むのではない。
自然を支配しようとする
人間によって全ては生じる。
戦わずに泣き崩れたままでいることが
戦場を遠くから見てなにもできずにいることが
痛みであり苦しみであるんだ。
“原発なんかいらない。”
心の中心で感じること
魂が瞬間に叫ぶこと
聞こえたら
動きだす。
盲目の羊達は
困惑のなか
放射能の中
彷徨いながら
ひたすら道しるべを待つ。
道は自ら作り出すもの。
この足で歩くもの。
ふんぞり返った
リモコン社会に未来はない。
“ナビゲーターは魂だ”
底力を信じましょう。
底力を試しましょう。
底力に賭けましょう。
POWER TO THE PEOPLE!
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